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投資する不動産は購入後にレンタルをするので収入が発生します。これに関連した主な事柄は下記のとおりです。 |
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銀行口座の開設が必要: 管理会社から毎月の家賃収入が支払われます。日本への送金は手数料が高いので当然アメリカ国内の銀行に振り込まれるのが一般的です。個人名義の口座開設はパスポートがあれば可能です。原則的に現地の銀行に本人が行くことになります。また、日本にいてもアメリカの口座開設は可能です。一例として、Union
Bank のカリフォルニアアカウントプログラムでは申請書類を送付することで口座を開設できます。ただし数週間ほど時間がかかる点にご留意ください。現地の口座開設の際は私が同行いたします。 |
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会計士または税理士が必要: 納税義務が発生しますので専門家のサポートが必要になります。 (ラスベガスには日本語を話す信頼できる会計士事務所がありますので私がご紹介します。ちなみにその事務所の会計士さんの一人はアメリカ合衆国内国歳入庁(Internal Revenue Service = 日本の国税庁に相当します)に30年勤務したベテランがいるので、非常に心強いです) |
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アメリカの個人納税者番号が必要: 英語でITIN (Individual Tax Identification Number) といいますが、納税申告書を出すときにこの番号が必要です。個人でこの番号を取得できますが、現地の会計事務所にお願いすると代わりに申請してくれます。パスポートの認証が必要です。日本ではアメリカ大使館または領事館でで認証申請できます。 |
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米国非居住者の源泉徴収免除の書類申請: 非居住者がレンタル物件を所有する場合、管理会社はIRSに代わって毎月の家賃収入から一定の額(%)を源泉徴収する義務があります。多めに支払ったのならその年の納税申告時に還付請求できるので問題はありませんが、その源泉徴収を免除してもらい、納税申告時に支払うことも可能です。どちらが有利なのかは個人により異なりますので会計事務所(税理士)のアドバイスが必要になります。 |
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売却時に売値の15%が源泉徴収されます(場合によっては免除): FIRPTA (Foreign Investoment in Real Property Tax Act) という税の法律により、非居住者の外国人(例えば、就労ビザ、グリーンカードを保有しない日本人)が所有する不動産を売却する場合、売値(売却益ではなくて売値です)の15%が源泉徴収されます。もちろん納税申告時に過払い金は還付請求できます。しかしこのことを事前に知っておかなければ、実際に売却した時点で源泉徴収される金額を知って大変驚かれるかもしれません。 例えば、70万ドルで売却した場合は10万5千ドルもの大金を源泉されます。さらに、他州の場合、カリフォルニア州を例にとると売値の3
1/3%が徴収されます。この法律について不動産購入を検討しているお客さんにあらかじめ説明していなかったというエージェントは珍しくありません。 |
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日本とアメリカの違い(1):耐用年数と減価償却 |
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不動産投資の経費には色々ありますがその中で特に重要視されているのが減価償却費です。実際に支払ったわけではないのに経費として計上されている点が他の経費と異なります。この経費が大きければその分収益が減少するので所得税も低くなります。そういうわけで節税を目的とした投資先として減価償却費が大きい不動産にターゲットを絞ることは理にかなっています。減価償却に大きく関係するのは建物のタイプと築年数です。アメリカでは住宅用の収益不動産の耐用年数は27.5年、オフイスビル、ショッピングセンター、その他の商業不動産は39年です。なお日本と大きく異なる点は、新築かどうかは関係なく不動産を所有してから耐用年数が始まりますが日本の場合は新築年度から耐用年数が始まります。例えば、築10年の戸建て物件を購入した場合、アメリカでは耐用年数はその時から始まるので27.5年です。日本ですとこの物件を購入した場合すでに10年経過しているので残りの耐用年数は(法定年数22年-経過年数10年)+(経過年数
10年X20%)=12年です。日米の二国間租税条約を利用すると、アメリカの不動産に投資して所得申告を日本でおこなう場合、耐用年数は12年間なのでこの期間中、購入時の建物金額に対して毎年8.33%を減価償却費として計上できる大きなメリットがあります。*日本の税制が更新されているかもしれませんのぜひ税理士にご確認ください。 |
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4. |
日本とアメリカの違い(2):建物比率と減価償却 |
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減価償却費に関連する重要な判断材料としてもうひとつ挙げたいのは建物比率です。不動産投資とは基本的に土地+建物の購入を意味します。この中で建物比率が大きければ減価償却費が増大します。不動産価値に占める建物比率は一律ではありませんので、40%台もあれば70%台もあります。日本の場合不動産価値に占める土地比率はアメリカよりも高いことが相違点です。私の経験を基に言いますと収益住宅不動産の場合、戸建物件の方がコンドよりも建物比率は高くなります。商業不動産では不動産タイプ(モーテル、ショッピングセンター、オフイスビル、その他)ごとに異なるので物件タイプを決めた後は購入対象物件の比率をそれぞれ確認することが必要です。余談ですが、単独テナント入居の木造2階建ての大型オフイスビルがつい最近18ミリオンドルで売りに出ましたが、その建物比率は79.2%です。築年数は15年なので日本の投資家が購入した場合、10年間{(22-15)+(15X20%)}は毎年約1.43ミリオンドルを減価償却費として計上できます。キャッシュフローはしっかりあってもビックな節税効果が期待できる物件です。日本の高額所得者には理想的な投資物件ですね。*日本の税制が更新されているかもしれませんのぜひ税理士にご確認ください。 |